中国で“
人民元・民族主義”の声、「米ドルを打倒せよ」
中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が3月23日、同行ウェブサイトに「国際通貨システムの考察」と題する論文を掲載したことがきっかけで、
中国では「米ドルの覇権的地位を打倒せよ」との意見が強まった。
周総裁の論文は、「金融危機が全世界に爆発的に広まったことは、現行の通貨システムの欠陥とリスクを示すものだ」との見方を示し、「米ドルの代わりに国家主権を超越した新基軸通貨を創造すべきだ。当面はIMFの特別引出権(SDR)を活用すべき」と主張した。
同論文は「国家主権を超越した新基軸通貨」を提案していることからも、
人民元を米ドルに対抗する通貨にすべきとの主張でないことは明らか。しかし、
中国では主に「現行の国際的通貨システムに欠陥がある」との部分に注目して、「米ドルの地位を打倒。
人民元を国際通貨に」することを期待する声が噴出した。「
人民元・民族主義」と考えてよい。
中国青年報は10日、「
人民元を米ドルに対抗させようなどと、軽々しく言うべきではない」との論説を発表。「アジア地区で、
人民元は最も重要な通貨の地位を獲得したが、
中国の総合的経済力や未成熟な金融・為替システムを考えれば、国際通貨になる条件はない」と主張した。
ただし、「一歩ずつ着実に地位を高めてこそ、早い時期に米ドルの独占的地位を打破できる」などと主張しており、本質的には「
人民元により、米ドルを“世界の通貨”の地位から、引きずりおろそう」との意見だ。
中国新聞社も10日、広東金融学院の陸磊教授の言葉を引用して、「
人民元は15−20年以内に、現在の米ドルの地位に挑戦できる」などと伝えた。
中国では2009年になってから『
中国不高興(不機嫌な
中国)』という書物が注目を集めた。過去の栄光を振り返り、
中国は現在の状態に「不機嫌にならざるをえない」との主張だが、「極端かつ排他的な民族主義に満ちている」との識者の批判がある。
人民元の世界的地位獲得を求める声の拡大にともない、「人民幣不高興(不機嫌な
人民元)」との言葉も流行しはじめた。
2009年4月10日12時14分配信 サーチナ
さすがに
人民元基調にはならんだろうに…